生駒ビルディング

堺筋の景色のずっと変わらない部分

堺筋と平野町通の交差点にこのビルはあります。当時堺筋は百貨店が立ち並ぶ大阪のメインストリートでした。時計と貴金属を扱う店として一流の建築家に依頼して、とびっきりモダンなアールデコのビルが建てられました。流行のスクラッチタイルを使いテラコッタ(焼き物)によって中南米の様式が加えられています。アーチ型ショーウインドウの鷲の彫刻が印象的ですが、設計当初は福を呼ぶ鳥として縁起物の梟(ふくろう)でした。闇とか夜を連想させて、暗い印象があるので施主により変更されたそうです。


所在地:大阪市中央区平野町2-2-12

建築年:1930年(昭和5) 改修:2002年(平成14)

構  造:鉄筋コンクリート5階建て 地下1階

設  計:宗建築事務所

国登録有形文化財

大阪市指定景観形成物




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生の文字と将棋の駒で生駒、超モダンビルに純日本的発想のマークです。
以下、縦の模様の意味は現在のオーナーもわからないそうです。



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この丸窓は屋上の大時計の振り子。ビル全体で時計を表現しています。

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アールデコその物のようなエレベーター現在この扉は使われていませんが、ここに無くてはならないものです。
(今はこの左横からエレベーターに乗るように機械を取り換えてあります。)


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1階の金庫室



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4階のトイレ



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テラコッタで造られた時計の文字盤 白い部分は当初は磨りガラスで暗くなると明かりを透過する仕組みです。(現在はアクリル板)


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このビルの象徴のようなスクラッチタイルはよく見ると一枚づつ色が違います。
現在手に入らない材料なので、補修の必要が出たら見えにくい場所のを外して
移植をするような方法で維持されているそうです。

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現在、時計店は隣のビルに移されて、このビルはテナントビルとして稼働中。
1階のはお洒落なカフェがこの町のシンボルのようです。


2012.6 撮影








































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by gigi-yo-ko | 2012-06-29 12:00 | 大阪府

明治屋南本町ビル

少し東へ離れるとすばらしい塔屋が見える
創業が明治18年の明治屋は日本初の輸入食品と洋酒の専門店だそうです。ハイカラという言葉がピッタリするMyマークの店舗がこのビル1階にも有ったのですが、今はローソンとチョウヤシャツの店がテナントとして入っています。まだ輸入食品店が大阪では珍しかった時期、ここはちょっと異国の雰囲気がありました。カフェ(30年程前は何と言ったのか思い出せません)も有り、お昼時は時間をずらさないとなかなか座れませんでした。
堺筋が大阪のメーンストリートだった頃、建ち並ぶデパートと同等の立派なビルだったと思います。

所在地:大阪市中央区南本町2-2-2
建築年:1924年(大正13)
構  造:鉄筋コンクリート7階建て地下1階
設  計:曽禰中条建築事務所

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屋外階段が懐かしい。




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凝った装飾の塔屋と甕(かめ)の飾りがふたつ。甕(かめ)は富の象徴、同じ時期の大阪倶楽部にもあります。

                                                                          

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左から・・上げ下げ窓 モザイクタイルとテラゾーのモダンな床・・
天井のレリーフ(どんな照明器具が付いていたのでしょうか)・・外壁に並ぶブラケット 

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by gigi-yo-ko | 2012-06-27 12:00 | 大阪府

大阪府立 中之島図書館

中之島の景観を作る大阪初の図書館
明治37年に住友家15代家長吉左衛門の寄付によって大阪最初の図書館(中央部と1号書庫)が出来て、すでに100年を超えました。大正11年には住友家の寄付により野口を補佐した日高の設計で左右翼部分が増築されてほぼ現在の姿になりました。外観はコリント式の柱がギリシャの神殿を思わせる、雄大で格調の高いデザインです。どこから見ても美しい明治建築の最高峰だと思います。
内部、中央ホールはゆったりした曲線の階段を上がると頭上に見事なドーム。美しいステンドグラスに見とれるばかりです。バロック様式の華麗な空間が広がります。ここが本当に図書館?と思ってしまいます。
こんなに長い間ずっと「大阪の図書館」であり続けましたが、今後は、(6/21の新聞発表によると)民間による集客施設として検討されるようです。

所在地:大阪市北区中之島1-2-10
建築年:1904年(明治37)中央部 1922年(大正11)両翼増築
設  計:住友本店工事部(野口孫市・日高胖ゆたか)   設計顧問:辰野金吾
構  造:石造・煉瓦造3階建て
国重要文化財

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右から「大阪図書館」


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by gigi-yo-ko | 2012-06-23 12:00 | 大阪府

岸本瓦町邸

東横堀川に面した華麗な邸宅
大手橋(古くは思案橋と呼ばれていました)の西側正面にクリーム色のモダンな石貼り(竜山石)の建物があります。1831年(天保2)創業、鉄商を営む岸本商店の5代目岸本吉左衛門の本邸として建てられました。遠くで見ているとシンプルな建物ですが、細部にわたってこだわりのある意匠が施してあります。
窓のシャッターが開いているとまた違った繊細さがありますが、残念ながら今日はほとんど閉じています。
邸内部は洋行先で何度も見た英国調の重厚なインテリアでまとめられているそうです。昭和初期の実業家の邸宅はどんなだったのでしょうか。
吉左衛門氏は美術にも造詣が深く、コレクションやアーティストの育成にも力を入れ、また岸本家の寄付を基に市立病院(現在の市立大学医学部附属病院の母体)が建設されました。

所在地:大阪市中央区瓦町1丁目
建築年:1931年(昭和6)
構  造:鉄筋コンクリート2階建て
設  計:住友工作部・笹川慎一
国登録有形文化財

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by gigi-yo-ko | 2012-06-20 12:00 | 大阪府

古い街並み残る天城街道沿いに120年の歴史ある教会

天城方面にキリスト教の伝道が始まったのが明治13年で、その10年後にこの教会堂は建てられました。主要道路沿いで、倉敷から児島方面の布教の拠点としての役割を持っていました。
建物の外観はほぼ当初のまま残されているそうです。現地へ行ってみると、明治の棟梁が工夫を重ねて苦心の末に建てた様子が伝わってきます。和風建築では破風板とか鼻隠しと呼ばれる部材(写真では屋根の下にめぐらされているピンクの飾り板)をまるでレースの様にカットして洋館を表現しています。車寄せの重厚な蛇腹装飾、内部では祭壇周りの装飾、天井周りの工夫も見どころだと思います。建てたのは愛媛県今治の信徒の大工さんで部下数人と天城にやって来て毎朝讃美歌を歌ってから仕事を始めたと伝えられています。

所在地:倉敷市藤戸町天城144
建築年:1880年(明治23)
構  造:木造2階建
設  計:吉田伊平
岡山県指定史跡

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和室によくある竿縁天井の下に菱格子を廻してその下に格調の高い洋風の廻縁を廻してあります。
和室なら天井の竿は床の間と並行にするのですが。ここでは竿を祭壇に向けてあります。


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今は新しい幹線道路ができて後ろ姿をこれに面している格好です。正面を天城街道に面しています。


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吉田伊平は一年前にも高梁市にも県下で最も古い教会を建てていて、この天城教会は2番目に古い教会です。


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by gigi-yo-ko | 2012-06-13 12:00 | 岡山県

鴻池組 旧本店

明治の洋館は本格的町屋建築と繋がっている
洋館は明治4年創業の建設会社鴻池組の本店。和館は創業者鴻池忠治郎の居宅。職住一体型スタイルの進行形というか過渡期というか。こんなに異質なものをくっつけていいの?というのが正直な気持ちです。
さて、本題の洋館は整理されたデザインで美しい建物です。現地へ行って気が付いたのですが、この建物は左右非対称です。この点も伝統にとらわれない新しさだったと思います。では寄棟のような屋根はどうだったのでしょうか。もう少し詳しく見てくるべきでした。
内部は非公開ですが、典型的なアールヌーボーでまとめられてるそうです。機会があれば数少ないアールヌーボーの館をぜひ拝見したいものです。

所在地:大阪市此花区伝法4-3-55
建築年:1910年(明治43)  改装:1915年(大正3)内外装共
構  造:木造2階建て
設  計:久保田小三郎

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矢の模様のステンドグラスと北のマーク(北伝法に由来)



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左は面白い形の床下換気口

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正面から見るとドーマウインド(屋根窓)は左だけ見えます

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後側にはバルコニー

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by gigi-yo-ko | 2012-06-06 12:00 | 大阪府