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旧陸軍社交場の風格
ルネサンス様式の洋館物は旧陸軍将校の社交場として建てられた。現存する偕行社(かいこうしゃ)の建物の中で最も美しいといわれている。
この広いグランドは明治から太平洋戦争の時期まで練兵場であった。洋館は長い歴史の中で、西へ西へと100mづつ2回移築されているが、今も建てられた頃と同じ気品のある姿で佇んでいる。現在は各種の集会室や、レストランもあり、結婚式場でもあり、多用途に使われている。
戦後は米軍接収を経て、昭和25年から昭和42年まで岡山労働基準局の庁舎に使われ、合宿所となり、老朽化などで10年間閉鎖の後、保存再生工事が行われて復活された。
激しかった空襲で焼けず、2回も移築して、よく残してくれたと思う。綺麗に整備されて近代的なグランドは、かつて練兵場だった事を忘れないためにも。


所在地:岡山市北区いずみ町1-1
建築年:1910年(明治43) 1950年改修 1968年・2003年移築
構  造:木造2階建
設  計:

国登録有形文化財


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窓下にかわいい飾り この花は明治の建物にはよく登場する。



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ペンキで埋もれてちょっと残念だが、とても豪華な柱頭飾り



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旧陸軍の星のマークが入った階段の親柱。
なぜ星?諸説があるようだが桜の花を前から見たのが海軍、裏から見たのが陸軍、つまり花の萼「がく」なんだそう。
いかにもこじ付けらしくてこの説がいいなと思う。
そういえば呉市で見た旧海軍庁舎には柱頭にも桜の花があしらわれていたし、錨「いかり」にも桜の花が添えられていた。




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すごいなーこの装飾、よく残ってくれたと思う。




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天井を見ると元は2階全体が大広間だったようだ。



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現在ここはレストランとして使われている。



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創建の頃と106歳の今




by gigi-yo-ko | 2016-02-05 12:00 | 岡山県

お寺の隣は明治の洋館、その隣はまなこ壁
昭和24年まで郵便局として使われていた建物は、明治の洋館の特徴でもある瓦葺のせいかも知れないが白壁の伝統的な建物群に馴染んでいる。なまこ壁の街並みにポツポツと洋館がある。これこそが倉敷の美観地区だと私は思う。和から洋へ移って行く経過を見ているようでもあり、長い時間がゆっくり流れているようでもある。
年々観光客が増えて、個性的な店も増えたがみんなゆっくり始まり早く閉まる。
現在は「株式会社三楽くらしきコンサート」が所有して、地域でのクラシックコンサートのプロモートを行っている。「くらしきコンサート」とは倉敷の文化発展に尽くした経済人大原総一郎氏(元クラレ社長)の3人の子供達が父親の夢を引継いで創立した音楽プロモーション会社。

所在地:倉敷市阿智2-25-33
建築年:1902年(明治35)
構  造:木造2階建
設  計:


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寄棟の瓦屋根には洋風の棟飾りがあり、鬼瓦もあり、和洋共存。


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洋館の屋根が隣のなまこ壁に食い込んでいる。洋館の方が先に建ったのだろうか?


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倉敷の美観地区は今まで何度来ても自動販売機は無かった。・・・・・規制されているのだと思っていたがちがった。
今回訪れて「なに、これ!」こんなのが増えない事を願うばかり。
右隣の建物を入れて街並みの写真を撮りたいが、この「赤い」のがジャマで撮れない。











by gigi-yo-ko | 2015-10-18 12:00 | 岡山県

岡山禁酒会館

マンサード屋根が特徴の気になる名前の建物
岡山城の近くにおもしろい名前の古い洋館があります。大正10年頃の社会情勢は、景気が悪くなり社会不安が増すと酒に逃げる人が増える・・・周りに酒害を与える事を防ぐために禁酒運動の拠点施設として建てられた建物で、食事や宿泊の設備もあったそうです。こんな運動が全国にあったんですね。 (1920年~1933年アメリカでは禁酒法がありました)
ほとんどが焼けてしまった昭和20年の大空襲も奇跡的に免れて、90年程になりますが外観は最初の姿を保って今なお貸しビルとして現役です。酒害相談所もあります。

所在地:岡山市北区丸の内1-1-15
建築年:1923年(大正12)
構  造:木造3階建て
設  計:
国登録有形文化財

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マンサード屋根:(腰折れ屋根・17世紀フランスの建築家マンサールが考案)
ドイツ壁:(本来はモルタルを掃き付ける仕上をいう。この頃の洋館にはよく使われた手法で、塗装材料をドイツから輸入したのが名前の由来となっている)そして白いタイルと凝った意匠ですが設計者は不詳。


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1階には禁酒会館食堂・珈琲屋ラヴィアンカフェが有り、旅ガイドや雑誌のグルメ記事等でよく見かけます。
1日10食限定、幻の復刻カレーがあるそうです。


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コーヒーカップには禁酒会館のマークが入っているが、カップもスプーンも新しいので残念!
もう少し建物に時代にあった形のカップ(復刻版のようなのでも)が出てきたらうれしくてドキドキしたと思う。



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by gigi-yo-ko | 2012-09-28 12:00 | 岡山県

古い街並み残る天城街道沿いに120年の歴史ある教会

天城方面にキリスト教の伝道が始まったのが明治13年で、その10年後にこの教会堂は建てられました。主要道路沿いで、倉敷から児島方面の布教の拠点としての役割を持っていました。
建物の外観はほぼ当初のまま残されているそうです。現地へ行ってみると、明治の棟梁が工夫を重ねて苦心の末に建てた様子が伝わってきます。和風建築では破風板とか鼻隠しと呼ばれる部材(写真では屋根の下にめぐらされているピンクの飾り板)をまるでレースの様にカットして洋館を表現しています。車寄せの重厚な蛇腹装飾、内部では祭壇周りの装飾、天井周りの工夫も見どころだと思います。建てたのは愛媛県今治の信徒の大工さんで部下数人と天城にやって来て毎朝讃美歌を歌ってから仕事を始めたと伝えられています。

所在地:倉敷市藤戸町天城144
建築年:1880年(明治23)
構  造:木造2階建
設  計:吉田伊平
岡山県指定史跡

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和室によくある竿縁天井の下に菱格子を廻してその下に格調の高い洋風の廻縁を廻してあります。
和室なら天井の竿は床の間と並行にするのですが。ここでは竿を祭壇に向けてあります。


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今は新しい幹線道路ができて後ろ姿をこれに面している格好です。正面を天城街道に面しています。


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吉田伊平は一年前にも高梁市にも県下で最も古い教会を建てていて、この天城教会は2番目に古い教会です。


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by gigi-yo-ko | 2012-06-13 12:00 | 岡山県

倉敷中央病院

「東洋一の病院を作ろう」と創設された赤い屋根の病院
倉敷紡績の社長大原孫三郎によって80年前に創設されました。「患者が自分が病人であることを忘れる様な心地よい病院」を目指して設立された病院は今や1000床を超える規模になり世界水準になりましたが、開設当時の病棟がそのままの姿で残されて、三和保育園分園として穏やかな雰囲気の中で大切に使われています。直線的なデザインの建物で当時それはおしゃれな洋館だったと思います。地元の人には赤い屋根の病院と親しまれて、高層・中層の新館もやはりシンボルの赤い屋根です。

所在地:倉敷市美和1-1-1
建築年:1923年(大正12)~1924年
構  造:木造2階建て
設  計:竹内潔・隅田京太郎・薬師寺主計(建築顧問)

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№18
2012.1 撮影














by gigi-yo-ko | 2012-04-30 12:00 | 岡山県

桜の紋章の幼稚園
大正4年10月竣工から昭和51年8月に解体されるまで、60年余り倉敷幼稚園の園舎として使用されました。解体にあたり、保存を望む声が強く、昭和56年3月31日に倉敷市庁舎の東に移築復元され、資料館として再出発しました。
八角形の遊戯室は内部に柱を使わずに広い空間を実現しており、現存するものでは全国唯一の建築様式との事。どの様にしてこの広い天井を支えているのか、もう少し詳しく知りたいものです。ご存じの方お教えください。
今日4月14日は花吹雪です。

所在地:倉敷市西中新田659
建築年:1915年(大正4) 1981年(昭和56)移築
構  造:木造平屋建て
設  計:
国登録有形文化財


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棟瓦に巾着が乗っています。これには園児達のご褒美が入っていたのでしょうか。楽しいですね。




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元は遊戯室だった部屋の八弁花模様の天井・・・ピアノが大きく写って広さを錯覚しますが、この部屋は134㎡もあります。
この広い部屋に全く柱はありません。
大きさが分かりにくいですがこれは小型ピアノです。定期的に演奏もされているそうです




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丸型ポストは明治34年弐はじめて登場。このポストは昭和60年まで前神西に設置されていたものなので建物と同世代です。


№15
































by gigi-yo-ko | 2012-04-19 12:00 | 岡山県

林源十郎商店

元は薬屋の社屋、これからは観光地の新名所
3月18日倉敷の美観地区の近くにショップ・カフェ・レストラン・ミュージアムなど十数店が入る複合施設がオープンしました。
この建物は350年もの歴史がある薬屋(現在の社名は株式会社エバルス)の社屋として、11代目の当主が建てたものです。今回修復して用途変更をしました。建築当時木造3階建てはとても珍しく倉敷のランドマークだったそうです。
タイルを貼つた外観は和洋折衷のデザインですが、窓は「折り開き窓」で日本の建物には珍しい洋窓です。内部には商店時代から使われた家具・道具などもあり、昭和初期の空気が残されています。

所在地:倉敷市阿智2-23-10
建築年:1934年(昭和9)
構  造:木造3階建
設  計:


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薬を作る人のディスプレイ



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展示室には薬の保管用の引き出し



№14 2012/4 撮影


by gigi-yo-ko | 2012-04-10 12:00 | 岡山県

倉敷館(観光案内所)

銅版葺の二重屋根が目を引く下見板張りの洋館
江戸時代は庄屋植田氏の屋敷地、明治以降は村役場、そして大正6年に現在の疑洋風建物が倉敷町役場として建てられました。昭和3年の市制施行まで使われましたが、市役所機能が移転したあと、残った建物は一時期荒れ放題になっていたそうです。
昭和43年に市民の中から保存の声があがり、保存修理、解体修理を重ねて現在の姿が保たれています。
細部をよく見るといろいろ発見があります。引き違い窓(和)と上げ下げ窓(洋)が混在しています。煉瓦の基礎の通気口はアーチに組んであります。なんと呼ぶべきかアプローチ?の石はアールヌーボーの様な渦巻型、真上から見るとカタツムリの貝のようにも見えます。


所在地:倉敷市中央1-4-8
建築年:1841年(大正6)
構  造:木造2階て有形文化財
設  計:
国登録有形文化財

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倉敷川に写る倉敷館



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2012-1 撮影
2013-1 写真追加
№12








by gigi-yo-ko | 2012-04-07 12:00 | 岡山県

教会建築の様式にはこだわらずに
明治39年設立の歴史ある教会。ごろごろとした御影石を積んだスロープを昇って2階の礼拝堂へ入ります。この教会を見ているとなんとも言えないぬくもりを感じます。ああ自然の石がこんなに温かかったのか。
設計者の西村伊作は独学で建築を学んだ人で、それゆえに教会建築の様式や当時の西洋建築の潮流にこだわらずに独自の建築観で多くの人に親しまれる建物を表現しました。
礼拝堂の中部は、屋根を支えるトラス構造(三角形に組んだ骨組みの繰り返しで柱を立てずに広い空間を支える方法)が機能美となってこの建物の特徴の一つになっています。

所在地:倉敷市鶴形1-5-15
建築年:1923(大正12)
構  造:木造3階建て(一部木骨石造)
設  計:西村伊作(文化学園の創始者で教育者としても有名)
国登録有形文化財


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春にはスミレ咲く教会


№11








by gigi-yo-ko | 2012-03-28 12:00 | 岡山県

築90年しかも現役営業中の銀行

倉敷市の美観地区は白壁の街並みで有名ですが、ここにも美しい洋館があります。倉敷紡績(現・クラボウ)などを育てた大原孫三郎が地元の発展のために作った元第一合同銀行・倉敷支店です。
ルネサンス風の建物で、古典主義の過剰な装飾は抑え、円弧や垂直線を多用した幾何学的なデザイン、用途にふさわしく厳格で端正な印象を受けます。外観は何度か見ていましたが、今回初めて平日に訪れて、内部を見ることができました。まさに典型的な銀行建築。左右対称、2階まで吹き抜けでぐるりと回廊を廻らせてあります。漆喰天井・壁のレリーフやステンドグラスの美しさはに圧倒されます。建物にぴったりの長椅子が置いてあり、嬉しくなりました。

所在地:倉敷市本町3-1
建築年:1922年(大正11)
構  造:鉄筋コンクリート2階建て・屋根は木造小屋組の混構造
設  計:薬師寺主計(やくしじかずえ) 大原美術館、倉敷中央病院、有隣荘など大原家関連の建物を多く手掛ける
国登録有形文化財



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外壁は人造石塗り・・・材料は細かく砕いた石なので朝日に当たるとキラキラ光ります。


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美しいステンドグラスの下には建物にぴったりのレトロな長椅子が置いてあります。


№10


by gigi-yo-ko | 2012-03-28 12:00 | 岡山県