西脇市立 西脇小学校

建替え案も浮上している・・・現役の木造校舎
織物の町として栄えた西脇市に、美しい木造校舎3棟がほとんど竣工当時のままで今も使われ続けている。
外観は下見板張りで、柱を見せたハーフティバー風の洋館。建った時期は違うが、奈良女子大記念館の優美な姿を思い出す。これが小学校で、しかも3棟並んでいる。正面入り口には、当時の主流デザインであったセセツションを意識した破風が印象的。内部は思いの外、壁、天井などに和風の要素が取入れられ、階段親柱や建具は洋風、和洋を巧みに融合した建物といえる。窓の桟も木製のまま今も使われているのは値打ちもの。この校舎が建てられた1930年代は西脇が最も栄えた時期であり、豊かさの象徴として洋風建物が多く建てられた。この校舎も西脇市の繁栄を今に伝える建物の一つ。
昨年の夏に西脇市より建物のイメージを継承して、鉄筋コンクリートで建替える案が発表され、保存、活用を望む声も多く上がっている。

所在地:西脇市西脇656-1
建築年:1936年(昭和11)~1937年(昭和12年)
構  造:木造2階建
設  計:内藤克雄ないとうよしお  (西脇市旧来住家洋館、旧西脇消防屯所、旧柏原町役場などを設計)
兵庫県景観形成重要建造物



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セセッションを意識した玄関



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玄関の内側



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下見板貼りに見えるが設計者・内藤の工夫により、木ではなく、スレート板(セメント板)が使われている。下の波板もスレート。


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渡り廊下



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校長室:洋室ではあるが、柱が見える真壁で、木の腰壁があり、長押が巡らされている。天井は和室に使われる竿縁天井に近い。



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旧理科室(現在調理室):こちらも和風の造りで折り上げ竿縁天井



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旧理科室の天井換気口 



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良い材料で造られた建具は当初からの物が多く残っている。良い材料で造られた建具は当初からの物が多く残っている。



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良い材料で造られた建具は当初からの物が多く残っている。


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3棟の校舎は渡り廊下でつながり、間には中庭がある。



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美しい校舎が整然と並ぶ様子は現実とは思えない程の貴重な光景。 



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建築家・内藤克雄(ないとうよしお)
現在の西脇市の出身。兵庫県立工業学校建築課を卒業、兵庫県土木部建築課勤務を経て小野市に建築事務所を開設した。地元兵庫県で活躍した建築家で、公共建物を数多く手け、作風はセセッションを意識した、モダンな印象の洋風建物が中心。中でも西脇小学校は現存する最大規模の作品。




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by gigi-yo-ko | 2014-03-31 12:00 | 兵庫県