2012年 05月 30日
旧天王貯水池
堺で最初の上水道施設。大和川から引いてきた貯水池として、明治43年から昭和39年まで約50年間使われました。当時水道技術の先進であったヨーロッパの古典様式建築にならった重厚なデザインの門構えです。内部はヴォルト架構(組積構造の曲面天井の総称)で半円筒型天井の空間が見事に残っているそうです。建物全体に当時堺で盛んに作られ、最新の建材であった煉瓦が使われました。
貯水層の周りに盛土をして、直射日光等を遮り水質の安全を保ったという訳で、外部に見える部分は門だけです。
所在地:堺市堺区三国ヶ丘3丁78
建築年:1910年(明治43)
構 造:煉瓦造及びコンクリート造
設 計:
国登録有形文化財
煉瓦の積み方は強度が強いといわれていたイギリス積み。(長手の段、小口の段が一段毎になり横縞模様になるのがイギリス積み。一方フランドル積みは一段の中に長手、小口が交互になり積み上げるとモザイク柄のようになります。他に長手積み、小口積み、長手積み5~7段小口積み1段を繰り返すアメリカ積み等があります。)
№27
2012.5 撮影