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任天堂 旧本社

左からトランプ・右からかるたの表札、モダンな旧本社
JR京都駅から徒歩で10分ぐらいの所、伝統的な京都の街並みの中にひと際異彩を放つ任天堂の旧本社が残されている。公開されていないので、外観しか見る事ができないが、興味が尽きない魅力的な建物。現在は全く使われていないようだが、管理は行き届いて美しく保たれている。
今やファミコンで世界企業になった任天堂は、明治22年に山内房治郎が古家を買って、花札の製造販売を始めたのが始まり。明治35年には日本初のトランプも製造した。
間口は狭く奥へ長い土地に、本社、本宅・・・と3棟続いているが建物の意匠はそれぞれ違う。明るい色のタイル壁で統一されているので(それぞれ違う種類のタイルではあるが)、3棟の統一感もある。全部が同時期に建ったようではないが、順番に増築されたのかよく解らない。

所在地:京都市下京区正面通木屋町東入ル
建築年:1930年(昭和5)
構  造:鉄筋コンクリート3階建て
設  計:増岡建築事務所 増岡能三・田中義光

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モダンな欄間を撮るのを忘れた。(円と直線でデザインされたアールデコ風)



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玄関の左手を覗くと思いがけずカラフルなタイル。地下への採光窓だったよう。



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1枚が5㎝角位で珍しいサイズのタイルでとても綺麗。正面からは見えないところに、こんなデザインがされている。



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左右非対称の意匠を真正面から撮りたいところだが、道が狭くてどうしても撮れない。



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玄関廻りや面格子に丸福のマークが見えるが企業のHPによると、昭和22年には株式会社丸福を設立となっている。
建物の竣工は昭和5年であるが、昭和22年・この時期に玄関や面格子等を改装されたのかもわからない。



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何かを意味しているのか?アールデコのベランダの明かり取り。




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本社から本宅へ繋がる。



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本社は完全な洋館に対して本宅は和洋折衷の意匠。



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塀は修復されたばかりのようで綺麗だが、モダンな横線のスクラッチタイルの上の和瓦が乗ってこちらも和洋折衷。
(扉の右手には古い呼び鈴もある)





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和風の煙出しのような・・・煙突?が屋根にあり、台形の出窓が洋風。



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本宅とはまた違ったタイルが使われている。



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倉庫として使われていたらしいが横線を強調した堂々とした建物で、なぜか私は竜宮城(伝説に出てくる海底にある城)を思い浮かべた。



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この方向から見るとタイル壁ではあるが蔵のように見える。




by gigi-yo-ko | 2012-12-27 00:00 | 京都府